こんにちは、KYOです。
今日は、いつもイライラしている人や、精神疾患と診断されている方、発達障害(ASDやADHDなど)の症状がある方に不足している栄養素をお伝えします。
目次
精神的不調の生化学的な原因 6つ
具体的な体験談
参考文献
イライラや不安の生化学的な原因
生化学的なイライラや不安の原因で重要な要素は以下の通りです
・銅過剰
・亜鉛不足
・B6不足
・葉酸/メチオニンのバランス
・酸化ストレス過剰
・アミノ酸の不足
ちなみに、これらの全てに当てはまっていた頃の私は病院に行けば診断がつくレベルで、イライラ・パニックが強かったです。
生化学的なアンバランスを自分で整えることで、症状は全て無くなりました。
精神疾患の原因となる、根っこの自己否定感や扁桃体優位の状態は他のアプローチが必要ですが、主な症状の原因となる脳内伝達物質のアンバランスは自分で解決できます。
以下、詳細を解説します。
銅過剰
まず、銅過剰から
ピルのメリット・デメリットの記事でもお伝えしましたが、銅と亜鉛のバランスが乱れて銅が過剰になるとイライラしやすくなります。
ドーパミン→ノルアドレナリンの合成に銅が関わっていて、銅が過剰だとドーパミンレベルの低下とノルアドレナリンの過剰が起こるからです。
その結果、ドーパミン不足で幸福感が減り、ノルアドレナリンによるイライラや不安が増えます。
女性ホルモンのエストロゲンは銅を増やすので、ピルや環境ホルモン(環境エストロゲン)には注意が必要です。
(環境ホルモンに溢れ、ピルを服用する先進国の女性は銅過剰になりやすいです。)
亜鉛不足
次は亜鉛不足について。
参考文献に挙げている、3万人以上の生化学データを分析した医師によると「うつ、行動障害、ADHD、自閉症(アスペルガー含む)、統合失調症と診断された人の90%以上で亜鉛不足が見られた」そうです。
精神や脳の病気がある人は亜鉛が不足していると見て、間違いないと思います。
亜鉛不足の症状として、低身長、脱毛、イライラ、傷の治りが遅い、などが挙げられます。
食事からの摂取不足以外の亜鉛不足の原因として銅過剰や酸化ストレスなどが挙げられます。
ちなみに、長年ピルを服用していた私や母は脱毛があり、幼少期からストレスで亜鉛不足がある人は、低身長(成長障害)と脱毛があります。
虐待された人に低身長が多いのは、こういった理由です。
亜鉛不足は亜鉛サプリの補充で簡単に解消されます。
最初に説明した銅過剰の状態も、亜鉛補充で改善できるので、精神的な不調がある人に亜鉛サプリは必須だと思います。
亜鉛が充足すると、セロトニン、ドーパミン、ギャバの安定に繋がります。
亜鉛が充足しているかどうかの簡単な見分け方は睫毛の長さです。
また、爪に白い点があるのも亜鉛不足の証だと言われています。
(確かに、充足していなかった時は爪に空気が入ったことによる白い点がありましたが、充足してからは見かけません)
亜鉛は成長に繋がるので、睫毛や髪の毛や爪など、成長が早くなります。
私は亜鉛補充をしてから、睫毛がふさふさになり(下の睫毛が以前より長くなった)、爪が伸びるのが早くなりました。
男性では充足している人もいますが、女性では不足している人の方が多いと思います(女性ホルモンの関係と、銅が多い食品を好む女性が多いため)
常にイライラしている人は見た目でも亜鉛不足がわかると思うので、生化学的な理由なんだ、と諦めるか、亜鉛補充という方法を教えてあげたら良いと思います。
また、亜鉛が不足している人は銅が多い食品は避けた方がいいです。(銅が増えると亜鉛が減るため)
銅が多い食品は、ココア、チョコレート、ナッツなどです。
銅が多い食品を食べても良いですが、その分多く亜鉛を摂る必要が出てきます。
私もたまにナッツを食べた時は亜鉛を多く摂りますが、コスパを重視するなら最初から食べなくていいよなぁ、と思ったりします。
追記。
現在はオメガ3も6も極力摂らない食生活をしているので、ナッツは食べません。
人によると思いますが、私は両方とも摂らない方が調子が良いです。
B6不足
次は、B6不足について。
B6はセロトニン、ドーパミン、ギャバの合成に必要です。
B6を補充するとセロトニン、ドーパミン、ギャバが安定するため、こういった脳内伝達物質のアンバランスが原因の病名がついていても、薬が不要なレベルに回復したりします。
私の場合はB6不足によるセロトニンやギャバ不足で病院に行けば診断がつくレベルで不安や恐怖が強くなっていましたが、B6&亜鉛サプリを飲んだその日に恐怖心が無くなり、人の目を見るのが怖く無くなりました。
高タンパク食でもB6不足になるので、注意してください。
(タンパク質の代謝にB6が使われるため)
葉酸/メチオニンのバランス
次は、葉酸/メチオニンのバランスについて。
ドーパミンの記事でも書きましたが、葉酸・大量のナイアシンはドーパミンを低下させ、メチオニンは増やします。
体質によって不足しているか過剰かは違うので、葉酸や大量のナイアシンが必要な人と、メチオニンが必要な人とに分かれます。
自分にとって適切なレベルの葉酸/メチオニン比率にすることで、ドーパミンが安定し、活動過多でも無気力でもない状態になります。
詳細は、上記のドーパミンの記事を参考にしてください。
酸化ストレス過剰
次は酸化ストレス過剰について。
先天的、または後天的なストレスで酸化ストレスが増えている人は、B6と亜鉛が不足しやすいです。
発達障害や精神疾患がある人は、この状態に当てはまると思います。
私も亜鉛とB6を補充することで、精神が安定しました。
B6・亜鉛不足の症状として、過剰な不安、気分の変動、短期記憶の低下、常習的な怒りなどが挙げられます。
中学生の頃の私はセロトニンとギャバ不足で社会不安障害と言われ、SSRIと抗不安薬を処方されていましたが、そういった薬が処方されている人は、亜鉛とB6の補充で副作用なしにセロトニンやギャバを安定させることが可能です。
(亜鉛とB6だけで症状が無くなるか、他のアプローチも必要かは人によって違うと思います)
アミノ酸の不足
最後は、アミノ酸の不足です。
・セロトニンのためにはトリプトファンが必要
・ドーパミンとノルアドレナリンのためにはフェニルアラニンやチロシンが必要
・ギャバのためにはグルタミン酸が必要
上記のような、必須アミノ酸の不足(吸収不良や摂取不足)があると、脳内伝達物質のバランスもおかしくなります。
アミノ酸の不足は、ボーンブロスや動物性食品を摂るということで、解消されると思います。
まとめると…
簡単にまとめると、精神的不調がある人は、
肉や動物性食品を食べて(アミノ酸が豊富)、
葉酸/メチオニン比率を意識して(ドーパミンの安定)、
亜鉛とB6をとって(セロトニンやギャバの安定)、
抗酸化物質を摂ろう(酸化ストレスを減らす)、
ということになります。
過去の私のように、長年栄養不良で吸収不良がある人は、消化酵素やボーンブロスを使ってアミノ酸を摂った方がいいです。
(消化酵素なしで肉を食べると腸内環境が悪化して余計に不調になるので気をつけてください。私は栄養療法の知識が少ない医師に消化酵素が不要だと言われたのを鵜呑みにして、肉を食べて腸内環境が悪化しました)
動物性食品は栄養豊富ですが、メチオニンが多いので、私のようにメチオニン過剰を避けた方が良い体質の人は気をつけてください
(詳しくはドーパミンの記事を参考にしてください)
私の場合、具体的な体験談
ちなみに、銅過剰(長年のピル服用)+亜鉛不足(銅過剰による)+B6不足(高タンパク食や酸化ストレス)+メチオニン過剰+酸化ストレス過剰があった頃の私は、病院に行けば病名がつくような状態でした。
セロトニンやギャバ不足+ノルアドレナリン過剰で強迫性障害のような状態になり、ひたすら栄養素の計算をしていました。食べたものを全て記録して計算して分析して…と。
アドレナリン過剰でイライラもしていたので、色々なものを攻撃していました。
毎日4時間ほど、確認行為に費やしていたので、病院に行けば強迫性障害と診断されるような状態でした。
薬(SSRI)を飲んでいた間はこういった生化学的なアンバランスを薬がカバーしていたのだと思いますが、やめると元の症状が出てくるので、薬(SSRI)は対処療法でしかないです。
生化学的な問題を対処療法の薬で解決するのではなく、栄養補充という根本的解決で治すことをオススメします。
脳内伝達物質のアンバランスは病気の原因になる
脳内伝達物質の安定で精神が安定するのを体験して、病気は気持ちとは関係なく、脳内伝達物質のアンバランスで起こるのだと実感しました
(伝達物質の安定と共に、ストレスの原因になる認知のパターンを変える必要がありますが、伝達物質が安定していないといくら良い考え方をしていても、病名がつく状態になります)
私の場合、2018年12月頃に高タンパク食+高メチオニン食を始めたこと、長年飲んでいたSSRIを完全にやめたことで不調になりました
(重複しますが、
ピルや環境ホルモンによる長年の銅過剰・亜鉛不足に加え、B6不足、ドーパミン過剰、セロトニン不足など色々と重なった)
2019年1月に亜鉛とB6を補充してギャバ不足が改善し、
3月に葉酸を増やして葉酸/メチオニン比率を安定させてドーパミン過剰を改善し、
5月に腸内環境を安定させてセロトニンが増えて更に落ち着くようになり、
同じ頃から抗酸化物質を多めに摂るようになり、酸化ストレスも減らして更に安定するようになりました。
健康への執着を減らしたので、筋肉がつくようになりました。
(栄養不足で健康に執着していた時は筋トレをしても筋肉がつかなかったのに、栄養充足をして執着を減らしたら、引きこもって過ごしているのに筋肉がつくのは、不思議です 笑)
今でも、普段と違う食事やストレスによる腸内環境の悪化でセロトニン不足でイライラすることはたまにありますが、乳酸菌を増やしたりして、すぐに安定させることができます。
(腸内環境の安定については、こちらを参考にしてください)
精神疾患は自分で治せる
精神的な病気の原因は、
・脳内伝達物質のアンバランス
・自己否定感や不健全な認知のパターン
・扁桃体の暴走
だと私は思うので、原因の1つである伝達物質の安定は、薬ではなく、自然な「栄養療法」がオススメです。
(薬は副作用や離脱症状が強いので、私はオススメしません。詳しくはこちらの記事)
精神疾患を薬ではなく栄養補充で治療するという「栄養療法」も、将来的には一般的になると思います。
(新しい方法や学説は権威との戦いなので、どれくらい先かはわかりませんが。新説はしっかりとしたエビデンスがあっても権威にもみ消される、というのが栄養療法の勉強をしていてわかりました)
精神的な不調を感じていたり、薬を処方されているがやめたい方は、まずは亜鉛とB6を補充してみてはいかがでしょうか。
それでセロトニンやギャバが安定してから、次のステップに進むのが良いと思います。
薬が必要ではないレベルにまで安定した方の次のステップとして、オススメは、腸内環境の安定です。
オススメの亜鉛サプリはこちら
Thorne Research, 亜鉛ピコリン酸、15 mg、60カプセル
亜鉛は多く摂っても害になることは少ないので、あまり量を気にせずに摂っても大丈夫だと思います。
オススメのB6サプリはこちら
Thorne Research, ベーシックB複合体, 60粒(ベジタリアンカプセル)
Bは単体で摂るより複合体で摂った方が良いので、B複合体を紹介しています。
Bは安いものより、品質のしっかりした会社の製品が良いです。
私はコスパ重視の会社のB複合体を摂っていたのでB6は足りていると思っていましたが、Bはサプリの中で一番、品質に左右されるそうで、足りていませんでした。
医療用サプリでB6を摂ったら、充足したので、それからは、質の良い会社のB複合体を使っています。(上記の商品です)
参考文献
この記事の内容について、詳しく知りたい方は、こちらの本を参考にしてください
栄養療法の知識と豊富な治療経験がある、ウィリアム・ウォルシュ博士の著書です。
40年近く栄養療法で患者を治療して3万人の生化学データを分析したドクターです。
「二重盲検、プラセボ対照試験を6回」というしっかりとしたデータがあっても(ホッファー博士の統合失調症治療)、新説だからと権威に認められない栄養療法が、必要な人のところに届くといいなぁ、と思います。