19.12月 追記
その後、この記事を書いた時より視野を広げて、
精神疾患というのは、発達障害の延長線上であったり、別の側面から見たものでしかない
と、理解しました。
詳細はこちらの記事
この記事は、視野が狭い頃に書いていて、わざわざ、精神疾患と発達障害を分けて考えている、と理解した上で、お読みください。
追記おわり。
筆者は根っこにASDがあるが、二次障害として過去に複雑性PTSD/境界性パーソナリティ障害だった。
昨年11月に、過去の自分は境界性パーソナリティ障害に当てはまるぞと気付いて、体調や脳の安定と並行して、心のケアも試行錯誤、そうやって試行錯誤しながら、3月に複雑性PTSDに当てはまるぞと気付いて、その2つの概念が、同じ状態を指すということを後から知った。
現在はその状態を克服したので、克服法を書く。
克服のために必要なこと、は、全ての人に共通することだと思うが、合うやり方は人それぞれだと思う。
ゴールは同じでも、合う過程は人それぞれ、ということだ。
私のように、根っこにASDがあり、「感情」エリアが弱く「理解」エリアが強い、理屈っぽい人には合うかもしれないが、共感を重視するタイプには合わないかもしれない。
そういった点を踏まえて、読んでほしい。
一番大事なことは、病名のアイデンティティを捨てること
見出しの通り、一番大事なのは、自分がその状態をやめること、そのアイデンティティを捨てることである。
精神的な病気は数値で白黒ハッキリつくものではないので、ある程度回復してきたら、自分が「もう回復した、過去のことである」と思ってしまえば治るのである。
簡単に言うと、病気の状態への執着を手放すこと、だと思う。
その状態に至るまでに、トラウマの発散であったり、体調や思考の安定であったり、もう手放しても良い、執着しているのがバカバカしいと思えるような精神状態になるまでの、過程が必要である。
そういった精神状態になるために必要なことを書く。
アイデンティティを捨てられるぐらいまでに回復するために必要なこと
- 見捨てられ不安の克服のために
境界性パーソナリティ障害の主症状として見捨てられ不安の強さがある。
これは、自尊心の低さや自己コントロール感のなさに起因すると思う。
ということは、自己肯定感を高めて、自己コントロール感を取り戻せばいい。
自己肯定感に関しては後述、自己コントロール感を高める一番の方法は試行錯誤して成功体験を積み重ねることだと思う。
私のようにサプリによる成功体験の積み重ねでもいいし、認知行動療法による成功体験の積み重ねでもいいし、脳トレによる成功体験の積み重ねでもいいし。
何かしら、自分で問題解決のための行動をして自分の手による変化を経験して、全て自分で解決できるという気持ちを持つことが自己コントロール感の回復につながる。
薬だとかカウンセリングだとか、「誰かに治してもらう系」だと一生そのままかもしれないので、注意。(一時的に必要な時期はあるかもしれないけど)
あくまでも、「誰かに治してもらう」のではなく、「自分で治すし、治せる」という気持ちが必要である。
他者依存をやめて、自立すれば、見捨てられ不安もなくなるし、自己コントロール感(=自分への信頼)を取り戻したら、他者に依存する必要がなくなる。
自分のことは全て自分で解決できるから、「他者に助けてもらわないと」とか「存在を認めてもらわないと」といった、依存心が無くなる。
- 自己肯定感を高めるために
自己肯定感を高めるために、プラスの行動としてアファーメーションとか、できたことを見る、自分を褒めるくせをつけるとかも大事だけど、マイナスを減らすための行動として、自分を許すこと、過去を諦めることも必要。
私はプラスを増やすための行動は多かったが、マイナスを減らすための行動を増やして、本当に楽になった。
どちらか片方ではなく、両方必要ということ。
自分を許す、過去を諦めるの具体例として、私の場合は「完璧主義をやめること」「投影をやめること」が効果があった。
父への怒りから、男全体に怒りを投影して必要以上に男に対して怒ってたけど、それは非合理で勿体ないと理解して、投影をやめた。
父方の祖母にASD傾向があり完璧主義、父はパーソナリティ障害で白黒思考、母方の祖母や母にASD傾向があり母はASDゆえの白黒思考、そういった遺伝+環境要因で完璧主義になるべくしてなった私も完璧主義かつ白黒思考だったけど、完璧主義は無理だと理解した。
曖昧がよくわからない白黒思考はあるかもしれないけど、完璧主義は無理だしやめると決めたら、楽になった。
完璧主義をやめて、自分も不完全でいいし、周りも不完全でいいと理解したら、怒りが減った。
大事なのは、認めつつ手放すことなんだと思う。
親への怒りはあってもいい、でも、しまっておいて、普段は気にせずに生きる、白黒思考もあってもいい、でも、完璧主義はやめる、と、生きづらさの原因を認めつつ手放す感じ、かなぁと。
問題の全否定でもなく全肯定して怒りや完璧主義に振り回されるのでもなく、問題や原因を認めつつ生活に支障が出るものは手放す、というのが「自分を許す」「過去を諦める」ために必要かな、と。
物理的な脳の安定も必要
「心の傷」なんてものはなくて、あるのは脳の物理的な変化(局在化や脳の傷)と認知のパターンだから、認知のパターンの変化と、脳を物理的に変化させることをすれば、どんな精神疾患も「治る」ということになる。(必要なことをしても治らないのは本人が治りたくないから)
上に書いたのは、認知のパターンの変化のために必要なこと。
物理的な変化として、「前頭前野を鍛える」「セロトニンを増やす」(モノアミン系を安定させる)ということが必要。
パーソナリティ障害を含めた精神疾患がある人は、前頭前野が弱く扁桃体優位であるため。
前頭前野の鍛え方は、こちらの記事を参考にしてほしい。
また、モノアミン系が不安定だと、精神疾患の症状が出る。
セロトニンの安定、ドーパミンの安定が必要である。
終わりに
モノアミン系の安定、前頭前野を鍛えて理性的になる、自己肯定感と自己コントロール感を取り戻す、を意識すれば、過去や病名に執着するのが馬鹿らしいと思える日が来る。
全ての人にこのやり方が合うとは思わないが、「感情」把握が苦手で「理解」エリアが発達しているような人には、参考になる部分もあると思うので、回復の役に立てば、嬉しい。