こんにちは、KYOです。
今回は、巷で話題のアンガーマネジメントに通ずる話です。
結論から言うと、怒りは上手にコントロールした方がいいです。そのために必要なのが怒りが起こる仕組みを理解することなので、それについて解説します。
気をつけて欲しいのが、怒りを抑圧する必要はないということです。(あるものを「ない」と抑圧していると心身が不調になります。子供の頃の私のように)
抑圧するのではなく、怒りを感じてもいいけど、それをそのまま出すと、自分に不利益なので、上手くコントロールする、それが必要だと思います。
怒りを感じる理由
大きく分けて、怒りを感じる理由は3つです
・投影(自分の嫌なところの投影、過去の自分の投影、嫌なことをされた人の投影など)
・自分の「べきねば」と違うことをされて、否定されたと感じる(自他境界の弱さ)
・本能的な恐怖を感じ、恐怖→怒りになる
投影について
自分の嫌なところの投影や過去の自分の投影というのは、「似ている人にイライラする」とか「同族嫌悪」という概念でわかると思います。
私の場合、太っていないのに痩せに執着したり、過剰に見た目を気にする人にイライラするのは、過去の自分の投影です。
こういった怒りは、過去の自分を許したり、自分の嫌な部分を許すことで減るのだと思います。
嫌なことをされた人の投影としては、教師や父親や母親など、幼い頃に理不尽な目に遭わされやすい人たちに嫌な思い出があると、似た人たちに当時の気持ちを投影して、イライラ・モヤモヤするというのがあります。
親や教師に嫌な思い出が多いと、権威に反抗的な人間になりやすいです。
私の場合は、父親への怒りの投影が激しく、似た人(中年より上の男の人)にキレるという経験が多かったです。
視野が狭い時は、イライラする相手のせいだと思いがちですが、原因は自分の中にあります。
私の父が、自分の母への怒りや妻への怒りを投影して虐待してきていましたが、そういった人は自分が被害者だと思い込んでいます。
被害者意識を強くしすぎると、投影から、被害を受けていない相手に被害妄想的に怒りを感じて、加害者になってしまうので、気をつけてください。
(私もたまに、父への怒りの投影から、被害妄想を強くしそうになる時がありますが)
否定を解釈する、とは
否定を解釈して腹が立つというのは、女性ならメイクするべきと思っている人がすっぴんの人を見て腹が立ったり、男なら感情を抑圧するべきと思っている人が自由に感情表現する人を見て腹が立ったりすることです。
要するに、自分の価値観と違う人を見て、自分を否定されたと感じてしまうことです。
この「べきねば」の押し付けは疲れるので、人それぞれ価値観は違うということを意識したら、怒りは減ります。
私は「べきねば」が強い脳のせいか、自他境界が弱いせいか、自分と違う価値観や意見に否定を感じたり、他者に意見を押し付けたくなったりしやすかったのですが、「人それぞれ見ている世界は違う」「人それぞれ何が最善かは違う」ということを何回も繰り返し意識することで、自分と違う価値観も以前より受け入れられるようになりました。
こういった傾向が強い人は、徹底的に、「自分にとっての最善と他者にとっての最善は違う」ということを意識したら良いかと思います。
恐怖によるもの、について
最後は、本能的な恐怖によるものです。
本能的な恐怖とは、大きな音や身の危険を感じるような状況です。
具体的には、大きな音を立てられた、いきなり車が飛び出してきた、自転車にひかれそうになったなど、こういった状況で相手に怒りを感じるのは、本能的な恐怖から二次感情として怒りが湧いてきているからです。
生化学的に見れば、恐怖→交感神経刺激→アドレナリンやノルアドレナリン で攻撃的な気持ちになる、と言えます。
こういった恐怖からの怒りも、恐怖に対する反応だと理解すれば、怒りに振り回されることが減ると思います。
ああ、ただの生理反応なんだなぁ、と思えば、アドレナリンやノルアドレナリンによるイライラに過剰に振り回されずに済みます。
まとめ
大事なのは、理不尽な権利侵害をされたなどの場合を除いて、日常の怒りは自分の中に原因があると理解することです。
変えられない他者にイライラして、消耗するのではなく、変えられる自分の方に集中することが大事だと思います。
相手が悪いと思うと被害感を感じてストレスになりますが、自分の見方が理由だと気付くとストレスが減ります。
こうやって、相手へのイライラを「変えられないこと」(他者の問題)から「変えられること」(自分の捉え方の問題)にして、イライラを減らすのが、良いと思います。
状況を変えるか、思考を変えるか、どちらかしかないです。
考え方を変えるor離れる、どちらかしかないということです。
ここまで、怒りの理由は自分の中にあると書いてきましたが、理不尽なことは別です。
理不尽な権利侵害で怒りを感じさせるものや人や環境からは、離れた方がいいです。
具体的には、マスメディアという理不尽な差別を垂れ流すものを見るのをやめたり、ブラック企業をやめたり、モラハラするパートナーや毒親から離れたり、そういう権利侵害が多すぎる環境である日本社会を離れたり。
そういった、理不尽に権利を侵害してきて怒りを感じるような人やものや環境からは、離れて、自分の身を守りましょう。
全て自分のせいにするのでもなく、全て他者のせいにするのでもなく、冷静に見極めて、自分に理由がある場合はそこを突き詰めればいいし、他者や環境に原因がある場合は離れるしかないです。
終わりに
日本の大多数の人のように、相手を変えようとするのは、自分にも相手にも良くないです。
私もそういうことをしていた時期があったし、今も社会に対してモヤモヤして変えたいと思ったりしますが、自分が疲れるだけなので、社会に対して考え方を変えつつ離れることで、イライラを減らしています。
ただ、平等で誰でも生きやすい社会というのは待っていてやってくるものではないので、押し付けになりすぎない程度に、自分の意見を発信していく必要があると思いますが。
物事を冷静に見える癖がつくと、怒りが減ります。怒りを感じても、それに振り回されることが減ります。
認知行動療法や前頭前野を鍛えるといったことに通ずる話ですが、そういうことを知らなくても、こういった理由で怒りが起こるのだ、だから振り回されても仕方ないということを知っておいたら、楽になると思います。
以上、怒りの原因とコントロール法について、でした。